何が、というわけでもないのだが面白かった。
夫の実家の隣に住むことになったお嫁さんのお話。黒い獣を追いかけて川沿いの土手を降りたところの穴に落ちたり、お隣の世羅さんに助けられたり、世羅さんを訪ねようとしたら義兄を見つけたり。
義祖父が雨の日に水まきするのを見つけるのがなんともいえず辛い気分。義母も認知症になっていたのを分かっていたのだが、近所の人はわかっていなかったらしい。
結局、夜、突然出て行った義祖父は肺炎にかかって死んでしまうが、その通夜、じゃない、なんだったっけ?にも義兄は出てこない、と思えば、いると言われた倉庫だったかには、人がいた形跡もなく、、、謎は沢山残るが、なんとなく感覚的にわかったような気になるところが面白い。
文体が、村上春樹みたいに独特な感があるわけでもないのだが、何か丁寧というか美しというのはちょっと違うけど、無味乾燥でもなく、よくわからないけど心地よいというか、だった。
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